恋心の変遷
※あらざらむ
この世のほかの 思い出に
いまひとたびの あふこともがな
和泉式部
※解説を見ると病床の和泉式部が、重い病気になり
死ぬかもしれないと思った時、あの世に行ってからも
あなたを思い出すために、せめて もう一度だけ
逢いたいと男に送った歌と伝わっている。
あの世に行って思い出す為に ・・・・
貴方に逢わずには死にきれない・・・・
これ程の強い思いは、どれほどなのだろう?
逢いたい理由はともかくとして
死が迫った状態で、次の世を覗きながら
尚、以前の恋人に逢いたいとは・・・
これを読むと、心の奥底の想いの深さが伝わり
自分の青春時代と比較すると、我が恋なんて
比べようもない程、薄っぺらな恋だったのではと?
思わずにはいられない。
遠い思い出に過ぎないが、私の場合、見知らぬ
山道を彼女の面影と一緒に、一人で泣きながら
何時間も、夜道を歩いた記憶くらいである。
そうは云っても・・・
僕にとって、どんな言葉にも託しきれない
掛け替えのない、忘れ得ぬ青春だった。
僕の青春の中に、彼女が居てくれたからこそ、
現在の幸せが成り立っていると思っている。
もし、相手が彼女でなく、もし他の人だったら、
今のような人生を送れていたか否かは判らない
次のような、似た歌もある。
※君がため
惜しからざらし 命さへ
長くもがなと 思ひけるかな
藤原義孝
※解説には、
一度だけでも逢えるなら、
貴方の為なら死んでもいい・・・と
昨日までは思っていました。
今は違います 幸せでいっぱいになって
いつまでも生きていたいと願っている・・・とある。
※心から相手を思いやり、互いに愛し合った二人の
関係が如何に素晴らしかったかが偲ばれます。
※僕の想いも同様で
あの頃は、あなたと一緒なら、命さえも惜しくなく
あなたが人生の総てでした。 しかし
別れて、時は過ぎるも幸せな人生を送っていて
いつ迄も、長く 生きたいと思っています。
このように思えることは、彼女のお蔭かと・・・
※恋心の次元の違い これが現在の恋?
新聞等で最近よくある人生相談に、
彼が遠方就職の為に別れ話となった・・・・
・好きなのに何故別れなければいけないの・・・?
彼は離れようと云いながら涙を流している・・・とか
※人生の節目に至ると、男女の誰もが未来を覗き見て
最善を選択し、節目を乗り越えながら生きて行く
自分の場合、激泣した時は、次の人生に進むための
入り口だったような気がする。
最近は昔と比べ、恋に対して心の次元の違いを感じる。
この記事へのコメント
大好きな歌の一つです。和泉式部は、
恋多き女性として知られていたようですが、
歌に籠められた真っすぐな思いの強さは、
読むものをたじろがせるような力を秘めてる
気がしますね。よかったら、私の方にも
少し遊びに来てください。
そのようですね。
人物紹介には、和泉式部は一条天皇の中宮彰子の
女房。 紫式部、赤染衛門の同僚とある。
23歳で和泉守橘道貞と結婚、
自由恋愛過剰時代に恋に燃えた生涯をおくったあり
このような事から深い嘆きを和歌にしたようです。
いつもコメント有難うございます。
今ならその気持ちは気持ち悪るがられるかもね、何時までも追っかけるんじゃね~~~なんてね。
でもその詩誠さんの気持ち分かってあ・げ・る!
失礼しました!
さ~昔の事、思い出してみよっと・・・・でもな~~きつと今会っても素通りされるだろうな~・・・・・。(´;ω;`)ウッ…
逢ったら最後、互いにがっかりってことに・・・
でも、どんな人生送ってるか知りたい気も・・・
>昔の事、思い出して・・・でもな~~
きつと素通りされるだろうな~・・<
知っていて素通りでなく
顔が変わっていて判らないで・・・
多分、あの世に行っても素通りってことに・・・
いつも有難う御座います。